大うつ病性障害(うつ病)
Depression
うつ病とは?
うつ病は、嫌なことや悲しいことがあった際の気分の落ち込みでは説明できない、何とも言い難い憂うつな気分が続き、普段できていたことができなくなり、日常生活に支障を来たす脳の病気です。男性よりも女性に多いとされており、双極性障害よりも発症年齢は比較的高齢ですが、思春期から老年期まで誰もがかかりうる病気です。
発症の要因は?
うつ病の原因は明らかになっていませんが、遺伝要因よりも環境要因の関与が大きいと考えられています。うつ病になりやすい方は、元来真面目、几帳面、完璧主義で、他者配慮性に富み、秩序を重んじる傾向があります。
どのような症状ですか?
うつ病の症状には大きく分けて「精神症状」と「身体症状」があります。
精神症状
- 少しも気分が晴れることはなく、楽しい/嬉しいことがあっても喜べない
- 何かをしたいと思えず、したとしても楽しめない
- 自分を価値のない人間だと思う
- 周りに迷惑をかけてしまって申し訳ないと思う
- 物事に集中して取り組むことができない
- 日常の1つ1つのことに関して、なかなか決められない
- 「生きていても仕方ない」「死んでしまった方が楽だ」という気持ちになる
・・・など
身体症状
- 食欲低下あるいは過食
- 不眠あるいは過眠
- 頭が働かない、身体が動かない
- 落ち着かずじっとしていられない
- 何をするにも疲れやすい
・・・など
こうした症状は、日常生活において大きなストレスを感じていたり、とてもショックなことがあった際には一時的に生じることがありますが、うつ病では何のきっかけもなく、これらの症状が出現することがあります。また、たとえきっかけとなった問題が解決しても症状は改善せず、これらの症状が一定期間持続することで、日常生活に支障を来した状態となり、未治療のまま放置すると症状が重くなったり、治りにくくなるため、早期に診断し、適切な治療に繋げることが重要です。